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忍ママ くのいち千の忍活日記

2児のママ、くのいち千の日々の記録です♪

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【忍器解説】苦無とは

くのいち千の『忍器』解説コーナー!!

苦無編

苦無(くない)とは…

忍者が使った登器。
質の良い鋼で出来ており、近接武器や投擲武器として使ったり
穴を掘ったり、壁を壊したり、石垣などを登る際に打ち込んで手がかりとしたり
さらには火打ちがねとしても使われるなど、様々な用途に使えた便利な道具である

形はスコップ状のものや、くさび状のものなどがあり
大きさも様々で用途に応じて使い分けられていた


===解説===

上記の説明を書くにあたり、以下の書籍等を参考にしました!


★『【決定版】図説・忍者と忍術 忍器・奥義・秘伝集』より

質の良い鋼で出来ており、手に持って武器とするだけでなく、
手裏剣のように打つこともできた。
また、穴を掘ったり塀を壊す壊器としてや石垣に穿(うが)って手がかりとする登器として、さらには火打ち手鉄(がね)としても使えた。


★『巻第十八 忍器一 登器編』より

七、苦無図説

この製法は長さ一尺二寸、或は一尺六寸の大きさである。
鉄で作る。図左端の箆(へら)苦無も同じ〔握りやすく、操作しやすい約二の腕長の両刃の尺鉄。投げたり、打ったり、掘ったり、岩間に打込んで支えにして登ったり、また召捕で挫(ひしぎ)術などでも使える〕。
(「完本 万川集海」中島篤巳著より引用)

図をまるまる載せるのはさすがによろしくないかと思ったので、
写してみました(`・ω・´)

右の3つが万川集海に載っていた図なので、
上記『図左端』というのは下図中央の事です!

左の2つは「乱太郎の忍者の世界」尼子騒兵衛 著 より、
右の3つは「完本 万川集海」中島篤巳 著より


形状はスコップっぽい形の物から、くさびっぽいものまでいろいろあったようですね!


サイズについてですが、
万川集海に記載されている寸法を換算してみると…

★一尺二寸→約36.36センチ
★一尺六寸→約48.48センチ

私が販売している苦無(約25.5センチ)と40センチ定規を比較すると


うわぁこんなに大きいのか…(; ・`д・´)


定規を苦無に見立てて構えると


うわぁ強そう(; ・`д・´)

最初の説明書きを引用した「【決定版】図説・忍者と忍術 忍器・奥義・秘伝集」にも、
『全長:395ミリ』
と記載されていたので、実際の苦無はそれぐらいがオーソドックスなサイズだったようですね!

ちなみにその本には、

20センチほどの小さなタイプのものは”飛び苦無”という術(苦無に縄を巻き付けて高所に打ち込み、その縄を使って登る)に使うなどした。

とも書かれています。

用途に応じて様々なサイズのものを使い分けていたようです(*^▽^*)


参考文献:
「完本 万川集海」中島篤巳著
「【決定版】図説・忍者と忍術 忍器・奥義・秘伝集」株式会社 学習研究社
「乱太郎の忍者の世界」尼子騒兵衛 著
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★コドニン★ 『正心(過去ver.)』編

忍術には現代でも役に立つものが沢山ある…。
というわけで、忍まま千が選ぶ知っておきたい忍術シリーズ!!

コドニン
~子供と学べる 現代で役立つ忍術~

<忍術を使う心構え>編

 
その5-1

正心(過去ver.)



過去の忍びは忍術を大義の為に使った


====================


ずっと書きたかった『正心』についてです!

正心がどのように扱われているのかは「万川集海」の構成から考えることができます。

万川集海は全22巻で構成されているのですが、
1巻に「序・凡例・目録・問答」
2巻に『正心 上』
そして3巻に『正心 下』

となっています。

1巻は前書き的な感じなので、
さあ始めますよー!
っというトップバッターに『正心』が登場してきます(`・ω・´)
正心は忍術を学ぶにあたり、確実に押さえておかねばならないとても大切な事だったと考えられます。

万川集海については、忍びの館さんのぺージがとても分かりやすくまとめられているので、興味のある方はそちらをご覧ください(´▽`*)
「忍術秘伝書・万川集海とは |忍びの館」のページ


=== 解説 ===

『万川集海 巻第一 正心の概略』より

忍びの本幹は正心であり、陰謀偽計などは結果に過ぎない。
本幹たる正心が揺らぐようであれば、私欲が入り込んで臨機応変に謀をめぐらす事は出来ない。
孔子は「幹が乱れれば、末は決して治まり得ない」と言い。この正心とは仁義忠信に徹する事である。
仁義忠信でなければ強豪勇猛である事や臨機応変な謀計も生まれ出る事はない。
『大学』(※儒教の経典)に「心が焉(えん)すなわち正心にして艶(あで)やかで無ければ、視ても分からず、聴いても本質を聞き落とし、御馳走でさえも美味しく食べられない」とあり、この焉こそ仁義忠信を意味するものである。
忍術を学ぶ者は本幹を外して枝葉末節ばかりを追ってはならない。

(中略)

この趣旨に背いて私利私欲や無道の主君の為に忍術を使うなら、いかなる高度な陰謀でも、必ずや発覚するだろう。もし露見せずに一時的に利したとしても、何時かは自身に害がはねかえる。謹みおくべきである。

(「完本 万川集海」中島篤巳著より引用)

とあります。

つまり、

★忍びに大切なのは正心
★正心とは仁義忠信に徹する事
★私利私欲の為に忍術を使ってもうまくいかず、自分に害を受けるので慎むべきである

という事が書かれています!

何故このような事が書かれているのかと言いますと、
忍術には、屋敷に忍び込んだり、盗み出したり、人を殺したりする術があるので、
使い方が大切だったと考えられます。

川上仁一先生の著書には、

すべての忍者にとって不可欠な根本精神は、「正心」である。
忍術は、密かに潜入し、情報や物などいろいろ大切なものを得るための術技であり、誤って用いれば盗賊と同じになってしまう。したがって、私利私欲のためでなく、大義のためのみに行うものとして、正心という心構えが大切にされたのだ。
忍者の遂行する任務は、絶対的な正義とは言えない。己の行為に疑問や迷いを持つこともある。そうした葛藤を抑え込むのが正心で、大義によって正しい行動をしているという信念を持つことで、自らを正当化したわけである。

(「忍者の掟」川上仁一著)

と書かれています。

★忍術を私利私欲の為に使えばそれはただの盗賊
★忍術は大義のためのみに行う
★大義によって信念を持ち迷いを断ち切る

忍びも人間なので、自分の行動が正しいのか…?
と思う事もあったのでしょう。
そんな時にも正心はとても重要な心構えとなったのですね(*'ω'*)


さて、忍術書に書かれた正心とはこのような感じなのですが、
現代においても忍術を活用する上で正心というのは大切になってくると思うのですが、
上に挙げた中で、そのまま現代にあてはまるものは、

★私利私欲の為に忍術を使ってもうまくいかず、自分に害を受けるので慎むべきである
★忍術を私利私欲の為に使えばそれはただの盗賊

ぐらいでしょうか…

現代ではいくら大義があっても、
人の家に忍び込んだり、物を盗んだり、人を殺したら犯罪です(; ・`д・´)
現代で生きる人はきちんと法を守らなければなりません!
そして、法的に規制がなくとも、モラル(倫理観や道徳意識)というものを守って忍術を活用してほしいと思います。

という事で、次週の記念すべき連載1周年回は
『正心(現代ver.)』と題して、
現代における正心や、使い方について考えてみたいと思います(`・ω・´)

ちゃんとまとめられるのかめっちゃ不安ですが…
お楽しみに~(*^▽^*)


参考文献:
「完本 万川集海」中島篤巳著
「忍者はすごかった 忍術書81の謎を解く」山田雄司著
「忍者の掟」川上仁一著

参考サイト:
「忍者研究・情報サイト 忍びの館」管理者 直之進

新年のご挨拶



遅ればせながら年賀状風に…。


皆さま、新年あけましておめでとうございます!


昨年の2月よりコドニンの連載を始めまして、
何とか無事、毎月欠かさずに続ける事ができました(*'▽')

これも、コドニンの更新を楽しみにしてくださる皆さまと、
毎月必ず私より先に「今月のコドニンは…?」とおしりを叩いてくれた
イラスト担当のしまこ先生のおかげでございますm(_ _)m
本当にありがとうございました♪


昨年は、息子颯(はやて)の成長に伴い、
少しずつ忍活を再開することができ、苦無の製作&委託販売を開始しました!
関係者の皆様、お買い上げ下さった皆様、ありがとうございますm(_ _)m

≪くのいち千の苦無 黒ver.≫
 本陣道場、浅草NINJA SAMURAI DOJOにて販売中♪


そして単独で本陣、浅草道場への参陣を叶える事も出来ました(*^▽^*)

≪本陣道場≫
 佐助若と

≪浅草 NINJA SAMURAI DOJO≫
 武道進太郎 前道場長、黒鋼丸姫と

更にはこそっと念願だったコスプレにもチャレンジできました♪
 
(MMORPG ラグナロクオンラインの忍者上位職『朧』)

これは颯の世話を引き受け、快く送り出してくれたオットさんのおかげです!
オットさんありがとうm(_ _)m(ブログ見てないけど(笑))
これからもよろしk


たまにはママブログっぽく息子の写真をアップしてみよう( `ー´)ノ

≪忍たま颯(はやて)近影≫

ちょっと忍たまっぽい動きを見せる颯



手裏剣を野球ボールっぽく構えてしまう颯

私の幼少期には似ず、慎重派のおっとり系男子なので、
優秀な忍たまになってくれるのかどうかは…?ですが、
元気にすくすくと成長してくれているのでそれだけで今は十分です(*^▽^*)



さて今年は、昨年に引き続きコドニンの連載に加え、
色々と新しい事にもチャレンジしてみたいなぁなどと思っておりますが、
実際なかなか頑張れない性格ゆえ、できるところからボチボチと欲張らず頑張っていくことにしますので、暖かい目で見守って頂けるとありがたいです( *´艸`)

まずは2/22の忍者の日を目標に、
ホームページのリニューアル、忍者系アイテムの製作・販売準備を進めていきたいと思っております!

どうぞ、本年も宜しくお願いいたします(*^▽^*)


2019年1月4日 くのいち 千

★コドニン★ 五車の術『恐車の術』編

忍術には現代でも役に立つものが沢山ある…。
というわけで、忍まま千が選ぶ知っておきたい忍術シリーズ!!

コドニン
~子供と学べる 現代で役立つ忍術~

<日々の生活で役立つ術>編

 
その2-5
五車の術



恐車の術


ビビるなー!まずは落ち着いて



○なぜ?
恐怖心は冷静さを失わせる


=== 解説 ===

『五車の術』とは、
「喜・怒・哀・楽・恐怖」という、普通の人間にはコントロールするのが難しい感情を利用することで人を操る術のこと。
(「イラスト図解 忍者」川上仁一監修 より引用)

オレオレ詐欺の警告ポスターのようになってしまいましたが…
今回は五車の術ラスト『恐車の術』です!

『恐車の術』とは、脅して恐怖心を植え付けて戦意喪失を狙ったり従わせたりする術です。

まさに現代で蔓延しているオレオレ詐欺がそうですよね…
恐怖を感じるとパニックになったり冷静に物事を考えられなくなるので、
まずは深呼吸をしておちついて、誰かに相談したりしてくださいねー(*^▽^*)
…って完全にオレオレ詐欺対策(笑)

他にもパワハラとか…

皆さんは使わないでくださいねー(; ・`д・´)


「現代でもこんな有効に使えるのだよー」と言いたくて
五車の術をテーマに取り上げてみたのですが
逆に「かからないようにしましょう」と言わなければならなくなった事にちょっと驚きでした。
(書く前にちゃんと考えてなかtt)
確かに五車の術が現代でもとても有用である事はわかったのですが、
結構悪用されてしまっているのが悲しい(´・ω・`)

だからこそこの術を使う忍者には正心が重要であったのです…
ああ、いい加減正心をテーマに取り上げねば!!

他の忍者系サイトやブログに比べれば薄っぺらい内容になってしまっていますが、
このブログの記事が少しでも
忍術の知識を身に付け、自分や大切な人達を守り、
楽しく生きていく為に役立てばうれしいなぁと思います♪

では次もお楽しみに~!


↓五車の術復習はこちら↓
⓵喜車の術
②怒車の術
③哀車の術
④楽車の術





レキニン絵本

『にんじゃってなあに?』発売中♪
詳細はこちらにて!

プロフィール

HN:
くのいち千
性別:
女性
職業:
千のよろず屋 店主
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